■□おねだり







部活終わりの帰り道。
花道は、自転車を引く流川の隣を歩いていた。
その日、口火を切ったのは珍しくも流川だった。



「どあほう、手紙貰ったらしいな」
「な、なんの話だ?」
「判りやすい、動揺の仕方だなぁ」
「呆れたようにため息つくな、このキツネッ!」
「渡り廊下で顔を赤くしながら貰ってた」
「何ブツブツと言ってやがんだ、って洋平のヤツか!洋平がチクッたんか。あの現場見てんのは洋平だけだからな。あのヤロー!!」
「やっぱり貰ってんじゃねーか」
「うっ!」
「オレというものがありながら」
「な、だ、だってよ。きっといっぱい勇気振り絞ってだな、手紙差し出されたら受け取るしかねーだろ!」
「オレは受け取らねー」
「うっ!でもちゃんと断った」
「当然だ」
「………」
「おめー、オレのことなんだと思ってんだ」
「ちゃ、ちゃんとおめーのこと想ってるぞ」
「それなら、手紙なんて受け取らねーだろ」
「だからあれは仕方なかったんだよ」
「まあ、今回はおめーの態度に免じて許してやらないこともない」
「ホントかっ!?」
「ああ、ひとつ言うこと聞いてくれたらな」
「ええっ」
「嫌なんか?」
「判ったよ」
「けど、どあほう。次やったら、ひとつ言うこと聞くくらいじゃ許さないからな」
「う、わーったよ。で、なんだよ?」
「キスしろ」
「え、今ここで?」
「今ここで」
「こんな道の真ん中で?誰か来るかもしれねーじゃねーか」
「誰も来ねぇよ」
「でもさ」
「えええっ」
「嫌なんか?」
「判ったよ、………ほらよ」
「………違う、ほっぺたじゃねー」
「チッ、誤魔化されないか」
「ちゃんとやれ!」
「判ったよ、吠えるな」
「どあほう」
「…行くぞ」
「……………好きだ、どあほう!」
「抱きつくな、流川!誰かに見られたら…」
「どあほう、帰ろう」
「流川、耳元でささやくな。くすぐったいだろ」
「早く帰って、今の続きしよ」
「っ!このエロギツネが!!」



花道の鉄槌が流川に下ったのは言うまでもない。
せっかくいい雰囲気になっていたのに。図に乗りすぎた流川が悪い。
自業自得ということで。






■□10.10.31up



今回は手抜き以外の何物でもないですね(汗)
申し訳ないです。。。
たまにはこんな感じも、………やり逃げだ三3





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